コラム

~アドバンテッジEAPを支えるインフラについて~

今回は、アドバンテッジEAPを支えるインフラについてご説明します。

前回でご説明した3つのコンセプト(早期発見早期対処、能動的アプローチ、医師による疾病判断と対応)をどう実現するかが難題でした。

ここで求められる条件は、

  • 1.従業員全員に、機会提供と動機付けができること。
  • 2.プライバシーを守り、安心して利用できること。
  • 3.医師やカウンセラーと、1対1の関係構築ができること。

まずはWebシステムを構築し、セキュリティーを保ちつつ利用者が気軽に安心して利用できる環境を用意しました。これで、1.と2.は解決できるのですが、問題は3.です。中でも目標としたのは、相談にくる方に、Webを利用しているのではなく、その向こうに人がいる、いつでも専門家の医師やカウンセラーがいて、彼らと繋がっている、見守ってもらっているという実感をもってもらうことでした。 カギとなったのは、専門家に対してもきめ細かなサポートを提供することでした。 専門家は、相談者一人一人に対してきめ細かく対応したいと思っていますが、必要な情報の記録やフォローするタイミングの把握など、管理業務が膨大になってきます。そこで、望ましいケアをするための補助機能をシステム上に構築し、相談者のことに専念できる時間をできるだけ増やしました。Webの両側の「人」が、ストレスなく相談できる環境が、信頼関係構築に大きく貢献しているのではないかと考えています。

思わぬ副産物もありました。Webは、相手が見えないことで、一種の安心感も与えるようです。通常のカウンセリングでは、切り出すまでかなり期間のかかる個人的な相談ごとでも、アドバンテッジEAPの環境では数回のやり取りで語ってくれることもよくあるようです。当然、必要なときはいつでも面談や電話でのカウンセリング、医療機関への誘導もできるので、Webがメンタルケアの敷居を極めて低くしていると言えるのではないでしょうか。

また、多くの企業に導入いただくにつれ、Web環境を持っていない方も増えてきました。そこで、ココロの健康診断eMeを紙で受診いただき、その後の個々人へのフォローを登録いただいた住所への手紙で行い、全国で面談や電話相談が受けられるようにするなど、セキュリティーを守りつつできる限りWebに近いサービスを提供する体制も整えてきました。

繰り返しになりますが、これらの環境作りの目的は、「相談者と専門家を繋ぐ」ということに尽きます。いい環境作りができたことで、多くの利用者の方と、優秀な専門家が集まってくれて、これまで相談できなかった悩みや苦しみが、少しでも楽になったと感じてもらえれば、冥利に尽きます。

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